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2006/06/27

ノー・ディレクション・ホーム

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 マーティン・スコセッシ監督の「ノー・ディレクション・ホームNO DIRECTION HOME」→amazon.co.jpは1966年までのボブ・ディランを3時間以上の映像にまとめた映画だ。長いディランの歴史の中の最初のたった数年に3時間以上を使っているわけだから出てくるレアな映像の量は半端ではない。ディランの音楽とその変化に対するリアクションを激しいまでに感じることができる。ディランのプライベート映像に徹底したD・A・ペネベイカー監督の「ボブ・ディランDONT LOOK BACK 1965 LONDON」とは対照的だ。

 当時中学生だった妹に「なんで毎日ライク・ア・ローリング・ストーンばっかり聴いてるの?」と聞かれた日を覚えている。彼女はあまりに続くこの曲にちょっと退屈していた。それに僕は「世界最高のロック・シングルだから」とつまらない答えを返していた。
 結局、自分自身この曲がなぜ世界中で最高のロック・シングルと祭り上げられいるのか説明できなかった。スピーカーから出てくる音全てがただひたすらカッコよかった。「風に吹かれて」や「激しい雨が降る」や「イッツ・オールライト・マ」などの良さは説明出来るかもしれない。でも今聴いても「ライク・ア・ローリング・ストーン」はただカッコいいだけだ。カッコいいだけで世界最高のロック・シングルになるのだろうか。
 ロックバンドなどの経験があれば分かると思うけどアマチュアでさえ同じ曲を何回も演奏していると、その中には再現出来ないほど痺れる演奏をしてしまうことがある。「ライク・ア・ローリング・ストーン」はディランのレコーディングの中でそのもっともスリルのある一瞬をリリースした。この映画の一場面にあるアル・クーパーが飛び入りで(間違えないように8分の1拍遅れて)弾いたオルガンをそのままディランが採用したことは、それを強調する出来事だ。だから監督のマーティン・スコセッシは映画の中で導入の部分、アル・クーパーの演奏が特におぼつかない部分のオルガンを、さらに強調して使っていたかもしれない。デビューから現在まで一貫して一発録りを基本としているディランが狙っているものは明確だろう。

 映画のラストを1966年に設定すると、どうしてディランの有名なトラブル、トピカルソング/プロテストソング歌手というレッテルにまつわる話が中心になる。トピカルソング、プロテストソングと呼ばれるものはもともとフォークソングという音楽の主成分であるはずだ。ディランの作る曲はフォークソングとしての出来が良すぎた。そしてロックを取り入れた(しかもそれまでのロックバンドを凌駕する音量で)時もロックとしての出来が良すぎた。その変化に周囲は勝手に騒ぎまくるだけだ。

 映画の事からは早々に離れてしまうが、僕が初めてディランを聴いたのは「ディラン」という1973年のアルバムで、これはその前の「セルフ・ポートレート」のアウトテイクをレコード会社が勝手にかき集めてだしたアルバムだとされている。評判も悪く(というか評判など無く)たぶんCD化もされていないのではないだろうか(もしかするとブートレグ・シリーズにでも収録されているのかな?)。残念ながらつい最近、我が家にあったこのアルバムのオリジナルカセットテープがブッチッと切れてしまった。
 僕の親父がまさにディラン・ファンだったから(でも親父の好きなグレイトフル・デッドまでは好きになれなかった)小学生ながらリアルタイムに聴いたことは大きな影響だった。レコードを聴くのは親父の金頼りだったからオリジナルの「ライク・ア・ローリング・ストーン」にたどり着くまでにはまだまだ時間が必要だった。だから僕のディランのスタートは「西部のユリ」や「スペイン語は愛の言葉」などのカバーだった。でもカバーですら僕はディランに魅了されていた。何をしてそう思ったのかエルヴィスの「フール・サッチ・アズ・アイ」なんてディランの演奏に比べれば糞同然だった。
 その後「プラネット・ウェイヴズ」「血の轍」「欲望」「ストリート・リーガル」「武道館」「スロー・トレイン・カミング」と親父の買ってくるアルバムをリアルタイムに聴き続け、バイトでレコードが買えるようになった高校生の時に60年代のディランを買った。そして最初にあるように数年間「ライク・ア・ローリング・ストーン」を毎日のように聴いていたのである。でも(ディランの歌声を含め)サウンドばかりを聴いていたせいで歌詞を全然覚えられなかった。

 それから20年以上たってDVDを予約までして、いまだにこんな映画をみて「カッコいい!」と喜んでいるわけだから僕も世話が無いというか進歩がないというか、つき合わされている家族には多大な迷惑をかけているはずである。
 だからそんな僕の為にも今度は同じノリで是非3時間、70年代のディランも映像にしてほしい。70年代以降のディランは作品の重みがまた違う。変化し続けるディランを聴いてきたからこそ僕はさまざまな音楽を抵抗無く受け入れてこれたのだと思う。「ノー・ディレクション・ホーム」を観ながらディランに感謝するのであった。

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2006/06/25

ホクレア号航海プロジェクト応援キャンペーン

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 ハワイ州観光局ホームページ「オリジナルTシャツを買ってホクレア号航海プロジェクトを応援しよう!」キャンペーンが始まりました。2007年1月にホノルル港を出発しミクロネシアを経由して2007年4月~5月にかけ日本各地を周ると書かれています。Tシャツの売り上げの一部はPVS(ポリネシア・ボヤージング・ソサエティ)に寄贈されるとのことです。

 現代の日本人が遠く忘れてしまった移民に始まる日本-ハワイの、さらに日本-ミクロネシアの歴史を帆走カヌーによって結びます。ハワイ、サイパン、グアム等、これらの太平洋諸島には多くの日本人が惹かれ、また度々足をのばしている方も多いことでしょう。それら太平洋諸島と日本の絆を深めるためにもホクレア号をはじめ多くの航海カヌーに興味をもってもらえることは重要です。

 上記サイトにはホクレア号についての説明及びナイノア・トンプソン氏へのインタビューも掲載されています。またさらにホクレア号をはじめとする航海カヌー全般について知りたい方はWikiで作られた応援サイト「Hokule'a Unofficial Supporters of Nippon WEB」を覗いてみてください。

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2006/06/22

オーマイガ

Otokogene

 先日、息子もうすぐ3歳が風呂場で小さい蛾が飛んでいるのを見つけて興奮していた。蛾の名前は「オーマイガ」だそうだ。
 最近は仕事をしてるかワールドカップを観戦してるか自転車に乗ってるかくらいであまり報告できることもなくblogもすっかりこの体たらく。
 でも映画も観たくなりワールドカップの合間をぬって「ブランク・ジェネレーション」と「男はつらいよ」「続・男はつらいよ」を借りてきた。

 「ブランク・ジェネレーション」のほうは1977年(くらいかな?)のリチャード・ヘル主演の映画。キャロル・ブーケやアンディ・ウォーホルも出てるしCBGBでのリチャード・ヘル&ザ・ヴォイドイズの演奏も鑑賞出来る、所謂こてこてのニューヨーク・パンクな映像。年齢的に僕も10代の頃は若気のいたりで、ほぼリアルタイムにこのあたりからパンク・ムーブメント、それ以降の音楽に巻き込まれたりした。ということでヘタッピな自分を思い出させる懐かしい感触。個人的にはザ・ヴォイドイズのギタリスト、故ロバート・クインのその頃からの禿げっぷりが気になった(どうでもいい話です)。ストーリー的にはかなりイマイチな映画だけど、その頃はどんな男女がモテていたかも分かるはず。

 そういえば観た順番がちょっと気持ち悪い。「男はつらいよ」を観て「ブランク・ジェネレーション」を半分観て、その後「続・男はつらいよ」を観て「ブランク・ジェネレーション」の続きを観た。こんな観かたは若かったら辛いだろうけど平静と観賞できるのは歳を取った証拠だろうか。「男はつらいよ」「続・男はつらいよ」は1969年の作品。ご存知「男はつらいよ」シリーズの第1作、第2作。結構この映画シリーズは昔から好きで、そのきっかけは中学校の映画鑑賞会で観た「男はつらいよ」と「無法松の一生」が面白かったところから始まる。
 何か対極的な存在ながらニューヨーク・パンクも葛飾柴又も時期を同じくして夢中になった懐かしい思い出なのである。主人公が二人とも社会に適応してないってところくらいは共通しているかも。
 さて今日(明日?)は頑張ってブラジル×日本でも観よう。というかその前にチェコ×イタリアも観よう。

「Blank Generation Richard Hell&The Voidoids」→amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000BDJ1V0/tornose140-22/
「男はつらいよ」→amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0009G3F52/tornose140-22/
「続・男はつらいよ」→amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0009G3F5C/tornose140-22/

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2006/06/13

ヤンさんどうしてるかな

 昨日は我が家でサッカー観戦の皆様?お疲れ様です。やはりイングランドのようにはいかないって感じでしたね。試合が終わった時にオーストラリアのようなロジックサッカー相手とは比較できないはずなんだけど昨年のコンフェデ杯メキシコ戦を思い出してしまいました。(もちろん日本応援続行です)
 ところで前回が日本で大いに盛り上がってワールドカップ慣れしたというか今年のワールドカップは全組楽しく観戦できるのが良い感じです。そんなわけで今年はチェコを応援しているわけですが、なんと体調不良で仕事を休んだせいでワールドカップ大会にチェコがけできなかったのが悔しい。そんなわけでヤンさんどうしてるかな。まさかワールドカップ観ないでギリシャとかにリゾートに行ってんじゃないだろうな。

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2006/06/09

神の掟

Billyprestons

 オルガン奏者のビリー・プレストンが亡くなったので、僕が唯一持っていた彼のファーストアルバム、アップルからリリースされた「神の掟」→amazon.co.jpを聴いた。シングルカット曲のクラプトンとプレストンの後半の長いかけあいがよく話題になる。個人的にはクラウス・フォアマン(60年代マンフレッド・マンのベーシスト)のベースのが凄くてそっちにばかり気がとられるけど。
 ちなみにプレストンのことをゲットバック・セッションに参加していることからか「5人目のザ・ビートルズ」なんて呼んでる人もいるらしい。個人的には彼のセッションをあげればザ・ローリング・ストーンズの「ブラック・アンド・ブルー」→amazon.co.jpがカッコイイ。「神の掟」に続いて聴いた。

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2006/06/04

ビギナーライド2

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 先日は12月以来久々のビギナーライドに参加しました。やっと仕事も落ち着き晴れれば往復24kmの自転車通勤を開始したばかりだったので、ゆっくりとはいえ60km以上を乗るのは超久しぶりです。今回は約15人で走りました。

 当日はシマノのコンパクトドライブに変えたばかりでテストライドの趣です。店からも「計ってみたら前のボントレガーのほうがトルクがかかる時の性能は良いみたいですよ。」と言われてたけど、まったくその通りで漕ぎ始めは以前のトリプルのほうが良かったみたい。回し始めるとシマノの方がスピードが伸びます。これはすこしなれが必要です。だから今回のライドでも長い坂道で気が緩んでスピードが落ちた時はこちらのほうがしんどくて回転数を落とさないように気をつけなくてはなりません。ドライブの交換の影響が変則性能やギア比だけではないところがちょっと勉強になりました。
 今回のライドではセッティングの見直しもしてもらって、結果サドルを1cmほど上げてハンドルを少々おくりました。僕が店で調整してもらっていると、「レーシーだねえ」ということでつられて他の方も調整が始まって「見栄はりサドル上げ大会」になりました。

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 さてライドといえば何か食い物の写真を載せるblogが多いようなので、僕も常陸大宮の辰ノ口親水公園で皆で食べたソフトクリームの写真を載せましょう。これを食べなければ帰りの軽い山越えコースでヘロヘロになっていたにちがいありません。

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